《調査結果》 約9割が母乳で子育て。完全母乳は5割越え&雑記
赤ちゃんが誕生して、初めて母乳をあげた時のことを覚えていますか。私は出産して赤ちゃんの体をきれいにしてもらった後、分娩台の上でお乳を飲ませました。これまでにない最高に幸せな瞬間でした。その後、混合母乳を経て卒乳となりましたが、母乳をあげることの喜びは一生忘れることはないでしょう。
さて、母乳育児について興味深いデータが発表されましたのでご紹介します。
完全母乳が5割超 調査開始以来初【厚生労働省】
厚生労働省は「2015年度乳幼児栄養調査」を発表しました。生後一か月と三か月時において、母乳のみで赤ちゃんを育てる保護者が五割を超えました。これは、1985年度の調査開始以来初めて。混合母乳(粉ミルクと母乳の併用)を含めると生後一か月で96.5%。生後3か月で89.8%。 約9割のお母さんが母乳で子育てをしているのです。
ここ数年で、大型施設でなくても、各駅停車駅や小規模スーパー、図書館など、授乳室の整備が進みました。産婦人科でも、出産前から母乳育児についてのレクチャーがあり、産後も母乳が出やすくなるよう積極的にサポートしてくれています。たしかに、わたしの周囲でも母乳をあげている方のほうが圧倒的に多いですね。
「乳幼児栄養調査」は、授乳・離乳の支援、乳幼児の食生活改善ための基礎資料として、乳幼児の栄養方法や食事の状況などの実態を把握するため、昭和60年から10年ごとに実施しています。
母乳育児を出産施設で推進する動きが高まっている
WHO・UNICEFが1989年に”母乳育児を成功させるための10か条”を発表しました。こちらは、母乳育児を支援する立場(産婦人科医や助産師、保健所、自治体など)に対して掲げられたものです。これに基づき、国内おいても、母乳育児を推進する動きが加速しました。
- 1.母乳育児推進の方針を文章にし、すべての関係職員がいつでも確認できるようにする。
- 2.この方針を実施する上で必要な知識と技術を全ての関係職員に指導する。
- 3.全ての妊婦に母乳の利点と授乳の方法を教える。
- 4.母親が出産後30分以内に母乳を飲ませられるように援助する。
- 5.母乳の飲ませ方をその場で具体的に指導する。また、もし母親を赤ちゃんから離して収容しなければならない場合にも、母親に母乳の分泌を維持する方法を教える。
- 6. 医学的に必要でない限り、新生児には母乳以外の栄養や水分を与えないようにする。
- 7.母子同室にする。母親と赤ちゃんが終日一緒にいられるようにする。
- 8.赤ちゃんが欲しがるときはいつでも、母親が母乳を飲ませられるようにする。
- 9.母乳で育てている赤ちゃんにゴムの乳首のおしゃぶりを与えない。
- 10.母乳で育てる母親のための支援グループ作りを助け、母親が退院するときにそれらのグループを紹介する。
http://www.unicef.or.jp/about_unicef/about_hospital
関連するデータが次の通りです。
私の出産した産婦人科でも、出産後30分以内の母乳&赤ちゃんが欲しがる時はいつでも飲ませるがYES。(母子同室は2日目からでした)
【母乳育児】お母さんにもお子さんにもメリット大
母乳育児はお母さんにもお子さんにも良いことだらけです。
・赤ちゃんに必要な免疫成分や栄養が豊富
・赤ちゃんの顎の発達を促す
・人工母乳の赤ちゃんに比べ、肥満や二型糖尿病の発症リスクが低い
・母親の身体の回復を助ける(ホルモンが働き子宮収縮を促す)
・準備が要らない&経済的
・母子のスキンシップがとれる
子宮の回復について、産後10日頃までは、授乳の度におなかがぎゅ~っとなる感覚がありました。生理痛の様な、ズーンとした痛みとも違います。まさに収縮しているような感じです。我慢できないような痛みではありません。
赤ちゃんがすっぽり入るほど大きくなった子宮ですが元の大きさはご存知ですか?
なんと鶏の卵くらいの大きさだそうです。ですから、ゆっくりゆっくり時間をかけて戻っていくのです。
それにしても赤ちゃん自身がお乳を飲むことで、自分の住んでいた家(子宮)を片付けていってくれるんですよ。なんとお利口だと思いませんか!?
母乳育児のために妊娠中からできること
妊娠すると胸が大きくなります。これは、胎盤から母乳を作るホルモンが分泌されているから。
母乳のためだけではありませんが、体を冷やすことは母乳育児にとってもNG。母乳は血液からできています。血液の巡りが良ければ、母乳も良く出ます。冬はもちろんですが、夏であっても冷たい飲み物ばかりを飲んだり、冷房に当たりすぎることは避けましょう。
臨月に入ったら、乳頭マッサージを始めましょう。これは、ネットや雑誌でも方法が出ていますが、ぶっちゃけ、助産師さんに教えてもらうのが一番です(笑)。あれ、見てもわかりませんよね?強さとかどこらへんにツボ(?)があるのかなどコツが掴みにくい。無理に行うと傷つけてしまい、黴菌が繁殖してしまいます。プロにやってもらうのが一番です。妊婦検診や母親学級の時に聞いておきましょう。
まとめ
WHO・ユニセフの取り組みが国内でも普及したことにより母乳育児の割合が増加傾向にあります。母乳育児はお子さんだけでなくお母さんにとってもメリットがたくさんあります。ぜひ母乳育児をしたい!とお考えの方は、妊娠中から栄養バランスや体の冷え防止を心がけましょう。また、臨月に入ってからの乳頭マッサージは専門家の指導のもと、適切に行ってくださいね!
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