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お風呂嫌いの子どもにおすすめの絵本『おふろにいれて』

おふろにいれて (せなけいこのえ・ほ・ん)

せな けいこ ポプラ社 2013-07-01
売り上げランキング : 44743
by ヨメレバ
りゅうちゃんという男の子が主人公。
お風呂に入っていると、窓から誰かがのぞいている!?
 
「ぼくもいれてくださいな」
 
「どうぞどうぞ おはいりなさい」
 
そうしてりゅうちゃんのお風呂には、いぬ、ねこ、うさぎ が入ってきた。
 
まだ誰かがのぞいている・・・それはいったい??
 

おふろって楽しいところだよ

「お風呂に入るのを嫌がる子どもが多いので、お風呂を好きになるような本を書いてほしい」そういったリクエストを受け、せなけいこ先生が書き上げたのが『おふろにいれて』。しかし、先生のお子さんはお風呂が大好きだったので、どのように製作しようか悩まれたそう。結果的に、お風呂がより楽しく、みんなで仲良く入ろう、というメッセージを込めてこちらの作品が生まれた。
りゅうちゃんも動物もおばけも、たのしくお風呂にはいる。お風呂は楽しいところなんだよ!ということが、優しい絵から伝わってくる。
 

絵本によるしつけの難しさ。本選びの重要性。

せなけいこ先生の作品は、子どもの苦手なことをテーマにした作品が多い。夜遅くまで起きている子どもがお化けになってしまうという『ねないこだれだ』、子どもが苦手なにんじんを、みんながおいしく食べる様子を書いた『にんじん』、歯みがきをテーマに書いた『はみがきさん』など。親としては、絵本の力を借りて、子どもの苦手をなくしていきたい、誤解を恐れずに言うと、絵本でしつけをしたい、という欲がある。けれど、もし絵本の内容が押しつけがましかったらどうだろう。余計に反発したり、あるいはうんざりすることにならないか。あるいはつまらなければどうだろう。絵本そのものが嫌いになるかもしれない。それだけは避けたい。せなけいこ作品は押しつけがない。「~~しなければならない」という教訓めいたものがないのだ。子どもは絵から自分なりに雰囲気を読み取る。今回紹介した、『おふろにいれて』であれば、絵を見るだけでみんなでお風呂に入ると楽しい、と感じ取ることができる。読んですぐに、お風呂が好きになるということはなくても、繰り返し読むうちに、お風呂に対するネガティブなイメージがなくなっていくであろう。最初はやきもきするかもしれないが、長い目で見たときに、絵本が果たした役割というものがいかに大きいかわかるはず。

せなけいこの世界。今も昔も大人も子どもも。

私が幼いころに好きだったのが、「ドラキュラーだぞ」。今読んでも、いや、今読んだほうが面白い。独特のユーモア。そして、「え?ここでおわるの?」と唐突に迎えるエンディング。余韻に浸る・・・というかもう溺れそう。誰も共感しないかもしれないけれどダウンタウンの「ごっつええかんじ」のコント、MR,BATERに通じるものがある。うさぎにおちょくられるドラキュラ―。
そのほかにも、子どもと一緒にかなり多くの作品を読んだ。最新の作品でいうと、『およげないさかな』。いままでの、貼り絵のタッチとは異なり、見た目は別の作家の作品のよう。しかし、内容は・・・これはもうじわじわ来る。なんじゃろこの世界観。ファインディングニモ?ファインディングドリー?いや、『およげないさかな』こそ映画化すべきでしょ。(嘘です)
 
 
 
今回ご紹介したのはこちらだぞー。
おふろにいれて (せなけいこのえ・ほ・ん)

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ねないこだれだ (いやだいやだの絵本 4)

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にんじん (いやだいやだの絵本 1)

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はみがきさん (せなけいこのえ・ほ・ん)
 
ドラキュラーだぞ (こみねのえほん)

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およげないさかな (せなけいこのえ・ほ・ん)