【絵本】寝かしつけに”パンやのくまさん”をアレンジして語り聞かせる【番外編】
寝かしつけに語り聞かせをはじめた経緯
子どもは毎晩のように必ず三冊選んできて、いくら夜が遅くとも読み聞かせをせねばならない。長いときには3〇分近く本を読むことになる。本を読んでいる途中で寝るということは一度もない。読む本によっては、興奮して眠らないこともあった。これでは、夜寝る時間がどんどん遅くなりリズムが壊れるからと、一時期は寝る前の読み聞かせをやめた。その代わりに行ったのが語り聞かせだった。
桃太郎&シンデレラはお気に召さず
本なしで語れる物語は思いつかず、とりあえず桃太郎を語った。その日、子どもは鬼退治に行く前に寝てしまった。私は寝かしつけの時間が少し短くなってほっとした。しかし慣れてきたのかだんだんと眠らなくなった。特に、鬼が怖いから鬼は出すなと無茶な要求をする。それでシンデレラを語ってみた。が、断片的に話が思い出せなかった。シンデレラには意地悪な姉がいたが、血はつながっていたのか?かぼちゃの馬車と、あと何だっけ?白い貝殻のイヤリングだっけか?そうこうしていると子どももつまらなくなり、二度とシンデレラを語ることはなかった。それで仕方なく急きょ作った物語がある。それが、”パン屋の○○(娘の名前)ちゃん”という話。
元ネタは英国の絵本作品”ぱんやのくまさん”
これは、”パンやのくまさん”という絵本を元にしている。既に子どもにも何回か読んだもの。語り聞かせ用にくまさん部分を娘の名前に変えただけ。以前レビューした、”せきたんやのくまさん”と同じシリーズで、基本的に話も同じ。”せきたんやのくまさん”を一言でいうなら、石炭屋の業務日誌、と表現したが、こちらはどうか。やはり、パン屋の業務日誌、であった。
語り聞かせにおすすめの理由
BGMのように聞ける
朝起きる。朝食を食べる。パンを作る。売る。バンで売りに行く。寝る。何気ない、素朴なパン屋お話。特にくまさんの感情が描かれているわけでもなければ、事件も起きない。だからこそ、安心して聞ける。そして聞き流してもさほど問題はない。音楽を聴くようなものだ。つまり寝かしつけに向いている。ついでに絵本の読み聞かせと違い、くらい部屋でもできるので寝かしつけはずいぶん楽になった。
何も考えずに話せばよいので読み手が楽
もう一つは、読み手が苦労しないところにある。話のオチも山場もいらない。例えばシンデレラにおけるガラスの靴のように言い忘れて困るような、重要なポイントもない。淡々と朝起きてからやりそうなことを話せばいい。自分に置き換えても良い。絵本にはないが、歯を磨きました、とか散歩に行ったら蝶々を見つけました、とか。私はパン作りの手順をひたすら唱え続けたこともあった。それでも子どもは特にお文句は言わなかった。こちらにドラマ性を求めていない。子どもの様子を見て伸ばしたり横道にそれたり、自由に話を進めることができる。たとえば、お客さんを祖父母やお友達に設定しても良い。語り聞かせは大変なイメージがあるが、この物語を参考にするとストレスがかからない。
飽きたらアレンジすればよい
さすがに1週間もパン屋の業務日誌を聞かされつづけて、とうとう嫌気がさした。読み手としてもうんざりしていた。パン屋でもないのに、パン屋の仕事を毎晩語れるほど、忍耐強くない。お互いが倦怠期を迎えていたところ本人の希望でラーメン屋バージョンが誕生した。しかし翌日にはラーメン屋だがパンを売るバージョンというものもリクエストされた。実質はパン屋の○○ちゃんであった。時々、から揚げ屋バージョンなるものがリクエストされる。元ネタの、くまさんシリーズもうえきやのくまさん やゆうびんやのくまさん などバリエーションが豊富なので、いろんな職業で試してみるのも良いかもしれない。押しつけがましいのはNGだが、ゆる~い職業教育?になるかもしれない。
以上。もし、寝る前に「何かお話して~」のネタに困っているお父さん、お母さんがいたらぜひご参考になさってください。
・読み聞かせた年齢 2歳10か月
- 作者: フィービウォージントン,セルビウォージントン,まさきるりこ
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1987/05/30
- メディア: 単行本
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