【絵本】字のない絵本『やこうれっしゃ』。おじいちゃんおばあちゃんと読んでほしい作品
こんにちは!二児の母Shioemaです。
こちらのブログでは育児に関すること、とりわけ読み聞かせをしてみて面白かった絵本を紹介しています。
今日もまた、ステキな絵本をご紹介♪
『やこうれっしゃ』昭和の夜行列車の旅を描いた作品
人々がホームから夜行列車に乗り込みました。乗客たちは車中でおかしを食べたり、トランプをしたり、思い思いのときを過ごします。やがて、夜がふけ乗客たちは、客席や寝台車両で眠りにつきます。そして、朝をむかえると夜行列車は目的の駅につくのです。上野から金沢に向かう夜行列車で過ごす一夜。見開きいっぱいに描かれた絵からは、まるで乗客たちの会話がきこえてくるようです。今では珍しくなった夜行列車と人々の旅の営みをつたえる文字のない絵本です。
この絵本から感じたことは、
列車=ただの移動手段ではない
ということ。列車にのること自体が、旅のだいご味という印象を受けました。
家族で団欒したり、隣の乗客と会話をしたり、トランプしたり、お酒を飲んだり・・・。
長い長い時間がかかるからこそ、それぞれが楽しく過ごしている様子が感じられます。
おじいちゃん、おばあちゃんとたのしんでもらいたい作品
こちらの作品は1980年『月刊こどものとも』で発表されました。
2017年現在から数えると、37年前の絵本です。
私はまだ産まれていませんし、寝台列車で旅をしたこともありません。
しかし、非常に懐かしい気持ちを抱きます。
車内で喫煙している人がいたり、着物姿の人も多く、
今ではあまり見られない光景が見れるのも面白いですね。
この絵本は、お父さんお母さんと読むのも勿論よいですが、
おじいちゃん、おばあちゃん世代と一緒に読むのも楽しいと思います。
1980年頃というと、わたしの親世代が20代~30代あたりを過ごしているころ。
まさにこの絵本に登場する、大学生や子連れのお父さん、お母さんにあたるのではないでしょうか。
当時のお話をしてもらったり、どんな旅をしたかとか、昔は切符を駅員さんに渡して改札に入ったのよ、とか、なかなか普段聞けないお話ができるかもしれません。
私も幼いころはおじいちゃんの読み聞かせが好きでした。
必ずしも音読がうまかったわけではありません。
語弊があるかもしれませんが、『かわいそうなぞう』を読みながら、祖父の戦時中のお話を聞くのが好きでした。現代とかけ離れた厳しい生活の話は、まるでSFの世界のようでありながら、祖父本人の実体験に基づいた現実のこと。
どんな話も新鮮で子どもごころに、深い印象に残っています。
話は戻りますが、この『やこうれっしゃ』においても、今の子どもたちにとっては新鮮に映るはずです。この時代をバリバリ生きてきたおじいちゃんおばあちゃん世代にしかできない読み聞かせがきっとできると思います。
私も、今度のお休みにこの絵本をもって両親のもとを訪ねたいと思います。
電車好きのおじいちゃん&孫にはぴったりですよ!
字のない絵本を読む醍醐味”絵を読むということ”
冒頭の上野駅のシーンに始まり、最後の金沢駅まで、数多くの人が描かれています。
着物を着た人、家族、大学生の仲間、アベック(カップルより、アベックのがしっくりくる・・・笑)。
ひとりひとり表情や仕草が異なります。
それぞれがどういう旅なのか、どんな会話をしているのだろうか?
途中下車する駅の看板や時計を見て、今大体この辺りかな?と考えてみたり。
字がない絵本だからこそ、絵から情報を得て、自分で自由に物語を膨らませることができます。まさに絵を読むという事でしょうか。
大人はついつい絵本の字だけを読んでしまいます。
絵を隅々まで見るというのはあまりしません。
しかし子どもは未だ字が読めませんので、その分とても細かいところまでじっくり見ています。「よくそんなところに気づいたな!」っていう指摘もあります。
子どものほうが絵を読むという事に長けています。
ちなみに、娘はこの本を見て人々の表情を観察したり、主人公(?)一家を探すことに
夢中になっていました。
それに対し、友人の子Aくん(電車好き)は、乗客に興味を示さず食い入るように列車を見ていましたね。
寝台に乗りたい!という夢ができたそうです。
電車好きではなくとも楽しめると思いますが、電車が好きなお子さんならきっと気に入ると思いますよ♪
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