【絵本】冬の読み聞かせに◎自然科学絵本『ふゆめがっしょうだん』
こんにちは。4歳児と0歳児の母Shioemaです。
毎日、こどもに絵本を読み聞かせしています。
今年も、おすすめの絵本をたくさんご紹介します。ぜひよろしくお願いします。
さて、2017年一発目の絵本は、冬の季節にピッタリの作品!
これを読めば、寒い季節でも外へお出かけするのが楽しくなりますよ。
『ふゆめがっしょうだん(福音館書店)』
(福音館書店HPより)
冬の公園や雑木林で、木の芽を見てごらん。ほら、ウサギさん がいたりコアラ君がいたり……冬芽って動物たちの顔に見える んだね。木の芽の冬姿を撮影、拡大した愉快な写真絵本です。
http://www.fukuinkan.co.jp/bookdetail.php?isbn=978-4-8340-1020-6
この絵本は冬芽(晩夏から秋に形成され、休眠・越冬して、春に伸びて葉や花になる芽/コトバンクより)をテーマにした作品です。登場するのは計24種の樹木。
冬芽とはこういうもの↓
木によって形が異なる
普段、木をどのように見ていますか?
何気なく視界に入っている程度でじっくり見ることはあまりないです。よく見ることがあっても、かわいらしい花が咲く春、木陰で涼しむ夏、紅葉の美しい秋など・・・。
冬の木と言えば、葉も散ってしまい、どことなく寂しさの象徴のような気がしませんか。
しかし、そうではありません。
春に芽や花になるため、ひたむきにその準備をしているのです。
よく目を凝らしてみると、冬の木も着実に着実に変化をしています。
冬芽をよくよく観察してみると、人の顔のように見えたり、動物のように見えたり、それぞれ表情が違って見えます。
30年以上生きてきて、わりと自然に触れてきたつもりでいましたが、冬芽がこれほど面白いものだとは知りませんでした。
そして、この絵本の凄いところは、ずばりこれです。
科学絵本であって科学絵本らしくないところ。
春に備えてひっそりとたたずむ冬芽。
この絵本はそんな冬芽を
合唱団になぞらえているのです。
(参考画像 ウィーン少年合唱団ベスト)
自然科学の絵本かと思いきや本文(歌詞)はこんな感じです。
みんなは
みんなは
きのめだよ
はるに なれば
はが でて はなが さく
パッパッパッパッ
『ふゆめがっしょうだん』
↓この冬芽たちが合唱団として歌を歌っているのです。
本文を制作したのは、この方。
孤高のユーモア怪人 長新太先生
(代表作の一部)
長新太先生は、ナンセンスの王様という異名を持つ絵本作家。読み手を置いてけぼりにする物語の展開に加え、置いてけぼりのままぶった切るように結末を迎える・・・。非常にクセになる作品を多数書かれています。
論理や因果を重んじる科学絵本と、長新太先生の様な奇才がコラボしているっていうことがめちゃくちゃ清々しい。マックシェイク森永ミルクキャラメル味というコラボ商品が登場した時の感じ。
「おぉ~こことここがコラボしましたか・・・!!!」
みたいな。
それゆえ、この絵本は見るのもモチロン、読んでいて楽しい作品に仕上がっています。
巻末には大人の方向けに解説があり登場する樹木の名前もすべて書かれています。
この作品を読んでから、外遊びの楽しみが増えました。普段何気なく見ていた木々。
冬芽がいるだろうか?どんな表情をしているのだろう?
覗き込むようになりました。
近所の公園にて。
名前がわからない・・・
子どもの成長も木の成長もおなじで、少しずつ少しずつ気づかぬうちに変わっていくもの。しっかりじっくり観察することで、些細な変化にも気付けるようになるのかなと思います。
ぜひ一度ご覧ください!
【読み聞かせノートより】
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ふゆめ がっしょうだん (かがくのとも傑作集 どきどき・しぜん)
- 作者: 長新太,冨成忠夫,茂木透
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1990/01/31
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