『ねないこはわたし』ベストセラー絵本作家せなけいこ氏の自伝
これほど楽しい自伝はあったかしら。
絵本作家せなけいこ先生による、自伝的絵本「ねないこはわたし」。
やっと手元に届きました。楽しくてドキドキ、わくわく。
何度も読み返したり、挿絵の細部まで、見とれてしまいます。
『ねないこはわたし』せなけいこ
ためになると思って
描いたわけじゃない。
しつけの本でもない。
おばけになって
飛んで行きたかったのは
わたしなの
『ねないこはわたし』
子育て経験のある方は一度は目にしたことがあるでしょう。
せなけいこ先生の作品。
ちぎり絵で表現されたぬくもりのある世界の中には
おばけや妖怪、めがねをかけたうさぎ、等身大のこどもたち。
私も子どもも大好きな絵本です。
今日ご紹介する『ねないこはわたし』は、せなけいこ先生による初めての自伝的絵本。
数々の名作の誕生の裏側や、ご自身の半生を、愉快な挿絵とともに綴ってあります。
文章よりも、挿絵(過去作品)が多くて、まさに”自伝的絵本”がぴったりです。
作品は何度も何度も読んでいますが、先生のことは知らない事ばかり。
例えば、ご主人が落語家であることは初耳でした。
それから、先生のスケッチ画や、貴重なご自宅の書庫の写真などもあります。
せなけいこ作品 貼り絵の秘密
今まで何気なく見てきたこれらの絵。
よく見てみると、薄い紙や分厚い紙、千代紙や画用紙、ちぎられたりハサミで切られたり。いろんな工夫が結集して一枚の絵になっています。
実は、封筒の裏紙や、お店の包装紙もかなりたくさん使われているんですって!
そうした紙は大事に保管していると言います。
貼り絵についても詳しく触れられているので関心のある方はぜひ、
作品をご覧になってください。
参考:出版社による作品紹介
1969年に刊行されてから、いまだにあらゆる幼児に読み聞かせられる永遠の名作絵本『ねないこだれだ』。誰もが見覚えのある独特の貼り絵、そして夜更かししていた子どもが「おばけ」になって連れていかれてしまうという衝撃的なラストで、発行部数は200万部以上です。
実はこの絵本はせなけいこさんのデビューシリーズ4冊のうちの1冊でした。当時37歳、2児の母だった遅咲きのデビュー作が、決定的な代表作となり、せなさんはその後も「おばけ」の絵本を描き続けることになります。
その『ねないこだれだ』は、子どもを寝かしつけるしつけの本ではなかった、という驚きの告白からはじまる本書は、せなさんが初めて「自分のことを書いた絵本」。(中略)
子育てをした人、子育てをする人、絵本が好きなこども、すべての人へ贈る、自伝的絵本。
【参考記事】せなけいこ先生の作品レビュー