Ema手帖 ~妊娠・出産・育児の体験談やおすすめ絵本のご紹介~

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土井善晴氏が監修した食育絵本「おむすびにんじゃのおいしいごはん」

おむすびにんじゃのおいしいごはん―ごはんをたこう

理研究家としても著名な土井義晴氏監修の1冊。

2013年に出版されました。

ちなみに土井先生はこんな人。皆さん一度は見たことありますよね。

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https://twitter.com/doiyoshiharu

 

絵本のあらすじ/概要

登場するのは”おむすびにんじゃ”と少し小さい”こむすびちゃん”。田んぼでお米がどのようにつくられるのかに始まり、ご飯の炊き方やおむすびの握り方までコツを忍法に例えて伝授してくれる。
 
お米は日本人にとって大切なもの。そしておむすびは家庭の温かさの象徴のようなもの。普段ご飯は食べなくても、おむすびだとよく食べる、なんていうお子さんも多いのでは?ちなみに、Shioemaもお茶碗のごはんよりおむすびのほうが良く食べる。てか食べ過ぎてしまう・・・。
 
4歳くらいのお子さんだと、絵を見ればどのようなことが描かれているか理解できると思う。例えば、火加減について。強火、中火、弱火、とろ火、ほたる火、余熱。言葉で聞いても一体どのくらいの火の強さを指すのか、わたしでもよくわからない。子どもならもっとわからないだろう。それを絵で示してくれてある。大人が読んでも「へぇ~」となる箇所が多々あり、絵本なんだけれど料理本、また科学絵本でもあるといえよう。
 

炊飯はお手伝いにも◎エプロン必須!

ご飯を炊くことに包丁は使わない。なので、子どももお手伝いをしやすい。この本を読んだ後にうちの子と一緒に炊飯の用意をしてみた。
 
ご飯を炊くまでのプロセスはこんな感じ。
  1. 必要量を桝で計ってボールに移す
  2. お水を入れて捨てる
  3. お米をとぐ
  4. お釜のラインまで水を入れる。
  5. 炊飯器の場合)スイッチを押す
 
1と2と5は初回から上手にできた。研ぎ方の力加減なんかはまだ難しそうだったけれど。手も小さいので。研いで捨てる、を1~2回やってもらい、仕上げはわたしみたいな感じ。
最初は大変かもしれないが、大人がついていればできる。わたしは、お米をとぐ用のボールを使用しているので、研いだお水を捨てるときにお米が流れる心配がない。    
使うのは水くらいなので、あまり汚れることもない。とはいえ、エプロンはは必要。あるとすっごいテンションが上がってる。
一通りやり終えたら「あ~つかれた」と満足げにソファーに倒れるのが定番。それは・・・母の真似なのか。ご飯は1日に1回しか炊かないが、タイミングが合えばそれ以来一緒にやってもらっている。できたら、本にあったように土鍋で炊きたいんだけれどね・・・。
 

お米には日本文化が詰まっている

土井善晴先生による巻末のメッセージが、とても胸を打たれるものだった。タイトルがもうストレート!「みんなごはんが大好きです」以下、要約。
 
米は日本人の主食。先祖様が少しずつ耕し、平地ではない場所でも棚田を作り、田んぼを増やしてきた。田んぼはまた、トンボやカエルなど、生物の命を育む場でもある。米作りの1年のサイクルを中心に、わたしたち日本人の生活リズムができた。豊作を願う春祭り、収穫に感謝する秋祭りなど。優しさや感謝の気持ちも、お米作りという営みから生まれたもの。田んぼは自然との懸け橋であった。一方、お米は生活の中心であった。このことを決して忘れてはいけない。
そして最後はこう締めくくられている。

「おなかがすいている人があれば、まずお米を炊いてあげてください。ご飯が炊きあがるときの良い匂いで、みんな安心して幸せな気持ちになれますから」

土井先生のここが好き

ところで、あたいは土井先生が結構好きである。今日の料理で土井先生の回は見るようにしてる。

・気取らない家庭料理をテーマにしてくれる
・身近な材料だけで作れる
・レシピのポイントを押さえればあとはお好みで、というスタンス
・話し方が上品
 
そしてなにより
 
 
後藤繁榮アナとの絶妙な掛け合い
 
 
これが楽しみ。落語を聞くような感じがする。ちょいちょい白々しい感じもしなくもないけれど、なんとなく、クスッと笑かしてくれる。
後藤アナのシャレに、突っ込んだり乗っかったり、ファーっと交わしたり。10回分くらい撮り溜めしたものをつまみに1杯飲みたい。
ついでに、ばぁばの回も必ず録画しています。
 
 
 
あと、音楽がお好きなようで。
 
 
土井先生が選曲した
心が温まる、じわりとくる音楽30曲のなかに
 
Cocco”強く儚いものたち” 
 
が入っていたことに衝撃を受けた。とともに、わたしもこの曲が好きだったので大変親近感が沸いた。

*1

 

と、書き並べたけれども、
 
やはり
 
料理に対する姿勢
 
が好きなんだと思う。
 
 
特に”お母さんの味”を大事に思っているところ。
だから、先生という立場であっても偉そうではない。
 
 
理研究家や先生はたくさんいるけれど、”哲学”を感じられる人でメディアに登場する人はそう多くない。
小手先のワザや時短法ではなく、心の込め方を視聴者に説いてる。
 
 
この1冊には、そうした土井先生の哲学がたくさん詰まっています。お子さんでも 楽しく読んでいただけるのでは?
 
おむすびにんじゃのおいしいごはん―ごはんをたこう

おむすびにんじゃのおいしいごはん―ごはんをたこう