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【絵本】マニアック!でも面白い科学絵本!ぴっかぴかすいぞくかん 

ひさかたチャイルド社の自然にタッチ!シリーズよりこちら

ぴっかぴかすいぞくかん (しぜんにタッチ!)

 
この数か月、わたしがはまっているのが、ひさかたチャイルド社の”自然にタッチ!シリーズ”。
 
 
自然をテーマにした写真絵本。
2016年6月時点で34作品が出版されています。
 
なにが面白いのか?
 
そのひとつがテーマ設定にあります。
 
今回ご紹介するのは”ぴっかぴかすいぞくかん”
 
水族館の生き物・・・ではなく清掃方法を解説した一冊。
 
かなりニッチなテーマだと思いませんか?
 
 
魚を主役にした本はたくさんあります。
 
水族館のスタッフのお仕事、という本もいくつかあると思います。
 
けれど、水族館のスタッフのお仕事の掃除 まで
 
絞り込まれたら、もう独走状態。
 
テーマのとんがり具合が最高です。
 
常日頃、水族館の掃除ってどうやるのか、
考えている子供はほぼいないと思います。
 
プロダクトアウトな絵本ですよね。

で、その内容ですが
 
例えば、サメの水槽やイルカのプールをどのように掃除するのか、
実際の写真を使用してとても分かりやすく説明してくれてるのです。
 
わたしも驚くことばかり。
 
ひさかたチャイルドの社員さんの目の付け所が面白いなと。
 
 
なんでこれをテーマにしたんだろう?
 
 
たとえば、水族館に行って、たまたま清掃風景を目の当たりにして感激したのかな。
 
企画会議でも。
 
「水族館の掃除方法って面白いんですよ~イルカのプールってどう掃除するか知ってます?実はね・・・」
 
「おもしろい!うん、本にしてみよう!」
 
となったのだろうか。
 
 
 
 
と経緯はどうであれ、、
 
このテーマを通じて出版社が読者に伝えたいことがあるのです。
 
それは本のねらいに書かれてありました・・・
 
 

1.本のねらいと水族館スタッフへのリスペクト

 
わたしが最もこの本に感動している点。
水族館スタッフの方へのリスペクトです。
 
冒頭にこの本のねらい(大人向け)が書かれているのですが
 
(要約)
生き物にとって水槽は家。水は空気と同じように重要。生き物が健康に過ごせるようにスタッフは清掃しその機会に健康チェックをしている。色々な清掃の様子を見ながら、水族館という場に親しみ、スタッフの仕事にも目を向けてもらいたい。

 


 
とあります。
 
深い!
 
もうこれは幼児期のキャリア教育ですよね。
 
この本のねらい通り、働く人の技や魂がこの本を通して伝わってくるのです。
 
例えば、どういった格好で清掃しているか解説されていたり。
 
清掃で使う道具の一覧があったり
 
(なんか武器っぽくて子どもウケしそう)
 
 
絵本だから、子供向けの本だからと言って、幼稚な内容ではありません
 
清掃という一見裏の仕事のようにみえるものが、
 
実は非常に大切だということが、
 
幼い子供にもよくわかるのです。
 
お客さんが快適に心地よく鑑賞してもらうために、
 
 
日々頑張っているスタッフへの敬意が感じられます。
 
 
 

2.幅広い年代で楽しめる内容

 
我が家の子どもは読み聞かせ時が2歳半でした。
 
すべて理解しているわけではありませんが、
写真を見ながらなんとなくはわかっていたように思います。
 
なんせ、写真にも迫力があり、見ているだけでも面白い本ですから。
 
おそらく、幼稚園児から小学校低学年あたりがストライクど真ん中ではないでしょうか。
 
それでも、かなり長く読んでもらえる絵本だと思います。
 
そして、子どもだけではなく大人でも十分楽しむことができます
このシリーズの良いところは、隅っこに小さな字で、より詳しい解説が書いてあることです。
 
 
子供向けに書かれている本文だけ読んでいると、
すでに知っている内容も多く、ちょっと物足りないんですよね。
 
でも大人向けの解説を読むと、「へぇ~」となることが多いんです。
 
ですから、こういう類の本は、お父さんやおじいちゃんに読み聞かせてもらうといいですよね。
 
男の人って、物語絵本の読み聞かせはちょっと照れる、という人が多いように思います。
 
確かに、外でバリバリ仕事している人が、
家でウサギやくまさんになりきってセリフを言う、というのは、
若干恥ずかしいみたいですね。タイプにもよりますが。
 
科学系の絵本ならば、照れることなく読めますし、なんなら雑学としても勉強になります。
 
飲み会の席とかでも披露できますよ!
 
ウケるかどうかはわかりませんけどね。
 
 

3.水族館のウラ面へ誘う

これを読んで水族館に行ったら、確実に清掃が気になりますよね。
 
何なら魚そっちのけで、水槽に掃除している人がどこかにいないかとか探しちゃいます。
 
いうならばこれまで水族館のオモテ面ばかりに注目していたわけで。
 
でも実は水族館にはウラ面があったんだよ!と気づかされる。
 
この本がウラ面への隠し扉だと思うのです。
 
子どもの興味や関心の幅が広がること、
 
これは絵本をよむ醍醐味の一つですよね。
 
興味関心といえば、この本に登場するホンソメワケベラ。
 

ホンソメワケベラ - Wikipedia

 
他の魚の食べかすや寄生虫を食べて「掃除」する魚ですが、
 
私もこの本で名前を知りました。
 
TVで聞いたことはあっても耳から耳へとスルーですよ。今まで一度も口に出したことがなかったですから。でも読み聞かせをしたので、そりゃもう50回近く言いましたよ。
 
”ホンソメワケベラ”
 
”ホンソメワケベラ”
 
”ホンソメワケベラ”
 
”ホンソメワケベラ”

 
「めっちゃスムーズに言えるようになった。」と自慢したら
 
「呪文かよ」
 
と旦那に突っ込まれました。
 

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